「いよいよG奪取作戦の決行日が明日に迫った」






クルーゼ隊の赤の6人はミーティングルームへと集められていた
白い仮面を装着することによって、謎につつまれたラウ・ル・クルーゼの指揮の下、6人は動くことになる




「しかし奪取する機体は5体だ。には誰か一人の護衛にあたってもらう事になる」

「はっ!」




が5人から外されたのは、後からクルーゼ隊に入隊したからである
もともとはバルトフェルド隊にいたのだが、その功績を買われ、クルーゼにスカウトされていた
クルーゼには昔から世話になっていたので、クルーゼ隊に行くのは嫌ではなかった







そんなにとって初めての大きな任務、「G奪取」

他国の戦闘には介入しないと、中立を宣言し続けてきたオーブが
モルゲンレーテでモビルスーツを開発している


最近ザフト軍の調査部隊がその情報を拾って、大混乱を招いたばかりである
それを今回、エリート部隊とうたわれるクルーゼ隊がその奪取にあたることになった



これほどに大きな作戦
相手がいくらナチュラルといえど、完璧に任務をこなして終わるとは言い切れない
だから護衛が必要にもなる 優秀な護衛こそ、成功の鍵を握るのだ








「…そうだな、」



クルーゼは6人の顔をぐるりと見渡しうっすらと笑みを浮かべた
まるで、すべてを知っているかのような






6人の視線があつまるなか、ようやくその口が開く



「ラスティの護衛に付いてくれ」

「!!!!」









その場にいた誰もが驚いた

誰もが知っていたから
がラスティをよく思っていないことを






「そういうことだ、分かったかね?」

「…はっ!」





どうしてよりによって…
そう思いながらも表情に出すことは出来ず、少し間をおいて返事をした






「…今日はもう解散する。明日に備えてしっかりと休息をとるように」

「は、ザフトの為に!」




6人の声が響き、回れ右をして部屋を出る
部屋から一歩出て、誰にも気付かれないよう小さくため息を吐いたの肩へ、白い手袋をした手がおとされた







「…隊長」





皆がミーティングルームから離れていくのを確認し、とクルーゼはまたミーティングルームへと足を踏み入れた



「艦内で噂になっているよ、君がラスティを殴ったと。2回も」




クルーゼは先ほど自分が座っていたソファに腰掛けながら言う





「殴ったんじゃないよ、叩いたの、パーで。」

「そちらの方が痛いかもしれんな」

「知らないよそんなの!」



先ほどとは違う、柔らかい態度で会話に臨むクルーゼにも対応する

砂漠プラントにあるザフト軍基地、レセップスで育った
クルーゼとレセップスの責任者バルトフェルドは同期だったらしい
若くして軍人になったの様子…というよりは、面倒をみるため、クルーゼはちょくちょく会いに来ていた
彼は初めは興味本位で覗きにいった程度だったが、その潜在している戦闘能力に強く惹かれたという
そしてにとってのクルーゼは、隊長と言うよりは、年の離れた兄のような存在だった




「だからあたしをラスティの護衛につけたの?」

「そうだが」

「任務だし、全力は尽くすけど」

「これを機に仲良くなってくれれば、と思ってね」







はぁ、とため息をついては微笑む


「なれれば、良いけど」


言っとくけど非はラスティにあるんだからね!と言い残して、くるりと後ろを向きは部屋を出た

















「いよいよ、だな」








誰もいない部屋でひとり小さく笑みを浮かべ、明日の成功を祈る



「ザフトの為に、か」


























あとがき
ヒロインとラスティ絡んでませんね・・・!^^;
っていうかセリフが隊長とちゃんだけっていう(笑)
みんな隊長の前では一応おとなしいんです^^
2006/07/30